睡眠の病気や障害は、国際分類で約90種と多岐にわたります。とくに訴えで多いのは、なかなか寝つけない不眠症やいくら寝ても日中に眠い過眠症、日中の眠気が強く、断続的に居眠りを繰り返すナルコレプシーなどです。他にも、夜更かしや朝寝坊など、睡眠時間帯のズレで起きる概日リズム睡眠障害や睡眠中のいびきや呼吸停止、寝ぼけ、足のぴくつきなどの異常行動などの症状で困っている患者さんも多くいます。総じて不眠症は高齢女性に多く、寝ぼけ食べやむずむず脚症候群も女性に多い症状です。普段は紳士的でも、寝ぼけて暴れる症状は65歳以上の男性に見られます。